外反母趾の原因はこれ!?

今回は「外反母趾の原因」についてお伝えします。

外反母趾が起こる原因

1、悪い歩き方のくせ

股関節を支えている筋肉が筋力低下すると、骨盤が歪んで歩き方が悪くなってきます。

正しい歩き方はかかとから着地するのですが、かかとから着地するのではなくて、つま先や足全体を地面につけるような悪い歩き方をしていると、足の親指の付け根に負荷がかかってきます。

女性の方に多い内股の人も、歩いていると自然に親指の付け根に負荷がかかります。

負荷を受けた親指は、徐々に変形して曲がっていき、外反母趾を引き起こします。

2、合わない靴による足の圧迫

サイズの小さい靴や先が細い靴は、足を圧迫するので親指が変形する原因となります。

ヒールが高い靴も足が前に滑りやすくなるため、つま先に負荷がかかり外反母趾を引き起こしやすくなります。

合わない靴やヒールの高い靴は、歩くときに膝が曲がったり、歩く姿勢が悪くなったりすることで、足の親指の関節に負担をかけるため外反母趾の原因の一つと考えられています。

3、筋力の低下

生活習慣の変化などによって足の筋力不足で、徐々に足の親指を横に広げる筋肉が弱まり、足の横のアーチが崩れることが多くなりました。

足のアーチが崩れることで、足の親指の角度を保つ筋肉の力が低下して外反母趾を引き起こします。

足のアーチの異常は大きく分けて二つあります

足のアーチの異常というのは大きく分けて二つになります。それは、

  • ローアーチ(偏平足)になっているのか?
  • ハイアーチ(扁平足の逆で縦アーチの病的に高い状態)になっているのか?

という二つです。

外反母趾は、ローアーチ(偏平足)になっている方が多いです。

外反母趾は重症化すると親指の関節が半分脱臼した「亜脱臼」という状態になます。

放っておくとさらに変形が進行してしまいます。

治療は大きく分けて2種類。保存療法と手術です。

手術は最終手段ですので、基本的には保存療法から行います。

外反母趾はマッサージでよくならない!

マッサージをしてもらっても一時的には、”改善した気がする”だけで、家に帰るころには症状が戻っていると思います。

つまり、外反母趾は筋力を改善させないことには治らないのです!!

マッサージしてもらうと筋肉が付きますか?

温めて筋力が付きますか?

関節をボキボキしてもらうと筋力が付きますか?

痛み止めの薬、湿布薬、注射、電気治療、ホットパックで温める、ボキボキ関節を動かす、テーピング・サポーター、マッサージ、は外反母趾の原因治療ではないのです。

外反母趾に有効な治療法とは、筋力トレーニングで弱くなった足の筋力を強くすることです。

ローアーチ(偏平足)の人は、足の後脛骨筋と呼ばれる筋肉をトレーニングして強くすることが、外反拇趾に有効な予防と治療になります。

後脛骨筋

後脛骨筋は、足の甲の内側にある「舟状骨」という骨に付ています。

働きとしては舟状骨を引っ張り上げるようにして、足部の内側縦アーチを支えています。

舟状骨についている後脛骨筋が筋力低下を起こす、または働く割合が少ないと舟状骨が落ち込み「偏平足」になります。

足部の解剖イラスト

この後脛骨筋が筋力低下して「偏平足」になると、足は同時に足底内在筋、特に「母指外転筋」が拇趾の固定性を失い力を発揮できなくなります。

母趾外転筋は親指を外側に開く筋肉です。この母趾外転筋の筋力が失われると、「外反母趾」がどんどんひどくなっていきます。

外反母趾の痛みを我慢していると…

外反母趾は、足の親指が外側に変形することで痛みが強くなります。

その結果、痛む親指(拇趾)をかばって重心が自然と踵(かかと)に偏ったりしてきます。

すると身体はバランスを保つために、無意識に首を前に突き出すような姿勢になってきます。

外反母趾で姿勢が悪くなると、

「膝が痛む。」 「腰が痛む。」 「背中(背骨)が痛む。」

「肩がこる。」 「頭痛がする。」 「顎の関節が痛む。」(顎関節症)、

「耳鳴りや難聴になる。」

などの症状までも引き起こしてしまうことがあるのです。

「外反母趾」はこのように身体の他の部分に原因不明の痛みをだしてしまい、一生苦しむような障害を引き起こしてしまうことがあるのです。

外反母趾が原因で顎が開かなくなった女性…

「腰痛と肩こり。」で来院された50歳代の女性、Sさんの症例。

当院に来られる約1カ月半前から「口を開くと顎の関節部分が痛む。」という症状で歯科大学付属病院で「顎関節症」と診断されて治療を受けておられました。

病院で約1カ月半の間「顎関節症」の治療を受けられていました。

病院で「顎関節症」の症状は良くなりましたか?と尋ねましたら「変わりませんでした。」と嘆いておられました。

このSさんの症状をよく聞いていくと「腰痛と肩こり」以外に、足の親指の痛み「外反母趾」のお悩みがありました。

以前に営業のお仕事をされていた時に足を挫かれた経験がありました。

その時は忙しかったのと、それほど痛くなかったので「大丈夫だろう、日にち薬で治るだろう」ぐらいに考えて、その時は特に治療も受けませんでした。

それ以来、足の親指の少し上が腫れたように盛り上がって固まった状態で今日まで、歩く時の痛みを我慢して過ごして来られました。

当院で身体のねじれ、骨盤の歪み、などの「身体の歪み」を矯正しましたら、顎の関節の痛み、口を開けるときの痛みも取れて、節分の「巻きずしの丸かぶり」も口をアングリと開いても痛くなく美味しく食べられるようになりました。

もちろん「腰痛、肩こり」などの全身の疲労感・不快感も無くなりました。

今ではご自分の体調の維持、健康のために「痛くなる前のメンテナンス」が大事と、定期的に身体のメンテナンスの施術を受けておられます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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