腰痛の治療に横隔膜の調整が必要なわけ
腰痛の治療と言えばどうしても、痛みを出している腰部や背部が中心になりがちですが、
実は…胸郭の筋肉で"横隔膜"というのも、腰痛には関係が深いのです。
腰痛の治療に横隔膜の調整が必要なわけ
腰痛に関係の深い横隔膜
横隔膜(おうかくまく)は、呼吸運動に関する筋肉の1つで胸腔と腹腔の境界にある筋肉です。
横隔膜が収縮すると円蓋が下がり胸腔が拡張して、胸腔内圧が低下して肺が拡張します。
すなわち呼吸(腹式呼吸)が行われます。
また、横隔膜は腹直筋、骨盤底筋などの腹部骨格筋と共に腹圧の形成に寄与し、哺乳類で発達した排便や出産で重要な役割を演じています。
そんな横隔膜の筋肉はどこから始まって、どこに終わっているでしょうか?
ちょっと解剖学的にお話ししますと、”横隔膜”は腰椎部・胸骨部・肋骨部の3部からなり、ドーム状(円蓋状)に胸腔に盛集しています。
腰椎部は第1腰椎 ~ 第4腰椎に掛けての内側脚及び前縦靭帯に付着しています。
つまり、5つある腰椎の第1腰椎から第4腰椎まで、べったりくっ付いている、そんな筋肉なんです!
「腰椎に付着している横隔膜」の動きが悪くなれば当然、腰痛にも影響は出てきます。
また、横隔膜と大腰筋は筋膜連結しており、横隔膜の動きが硬くなってしまうと、大腰筋の動きにも影響が出ます。
大腰筋は股関節の屈曲を担う筋肉で腰痛に大きく関係しています。
大腰筋の動きが悪くなることで股関節の動きが悪くなり、その股関節の動きが悪くなることで日常動作(イスからの立ち上がりなど)が悪くなり、腰痛を悪化させる要因の一つにもなっていきます。
腰痛の原因には様々ありますが、今回は、”横隔膜”の不調が引き起こす腰痛への負の連鎖について、「横隔膜は呼吸に関係するだけではないのですよ!」についてお話ししました。
最後までお読みいただきありがとうございました。