フレイルは筋力体操で予防する

フレイルは筋力体操で予防する

今回は、フレイルの予防と関節を支える筋力を強くするトレーニング・筋力体操についてお伝えしたいと思います。

フレイルは筋力体操で予防する

フレイルとは?

皆さんはフレイルという言葉を聞かれたことがありますか?

年齢を重ね全身の衰えが進むと、やがて介護が必要な状態になります。

「健康な時より心身は弱っているものの介護が必要なほどではない。」という中間の段階をフレイルと呼びます。

高齢者が筋力や活動が低下している状態(虚弱)を、虚弱を意味する英語「Frailty(フレイルティ)」に基づく言葉で2014年に日本老年医学会が提唱しました。

フレイルに注目が集まるのはこの時期に生活に気を付ければ改善の余地が残されているからです。

日本の介護および介護予防サービスに要する費用は8兆円を超えており、少子高齢化が大きな課題となっています。

要介護の危険因子を予防する方法は食事(栄養)と運動です。

在宅介護にかかる費用は、平均6万9千円

在宅介護にかかる費用は2種類に分けられます。

デイケア・デイサービスやホームヘルパー利用にかかる「介護サービス利用料」と、オムツ代や介護リフォームなどにかかる、「介護サービス以外の費用」です。

家計経済研究所が2011年におこなった、「在宅介護のお金とくらしについての調査」によると、月々で在宅介護にかかる費用の平均は6万9千円。

その内訳は、「介護サービス利用料」は3万7千円。「介護サービス以外の費用」は3万2千円でした。

10年介護が続くと、約900万円の費用がかかる!

では、上記の月額費用をもとにして、予想される費用の合計を算出してみましょう。

介護がどのくらいの期間続くのか、もちろん人によって異なりますが、

目安として平均寿命と健康寿命(健康に問題がなく過ごせる期間)の差から導くという方法があります。

平成22年に厚生労働省が発表した資料によると、男性の平均寿命は79,55年で健康寿命は70,44年。

その差は9,13年、女性は86,30年と73,62年。その差は12,68年です。

このデータから、仮に男性が70歳で介護を必要とし、80歳で亡くなると想定すると、

69,000(円)×12(ヶ月)×10(年)で8,280,000(円)となります。

月々の費用に加えて初期費用がかかることも想定すると、計900万円もの費用がかかる計算になります。

要介護は防ぐことができる

高齢者が要介護状態に陥る過程には意図しない衰弱、筋力の低下、活動性の低下、認知機能の低下、精神活動の低下など、健康障害を起こしやすい脆弱な状態を経ることが多いです。

これらの状態を日本老年医学会は「フレイル(虚弱)」として提唱しています。

フレイル(虚弱)の概念には、しかるべき介入により、再び健常な状態に戻る。という可逆性が含まれています。

フレイル(虚弱)に陥った高齢者を早期に発見し、適切に介入をすることにより、生活機能の維持・向上を図ることが期待されていることから、「要介護状態に陥るのを防げる効果がある」と対策を呼びかけています。

【フレイルの評価表】

1、体重が減少
2、歩行速度が低下
3、握力が低下
4、疲れやすい
5、身体の活動レベルが低下

これら5つのうち、3つが当てはまるとフレイルとみなされます。

フレイルの予防

高齢者に発生しやすいフレイルは、適切に予防すれば「要介護状態」に進まずにすむ可能性があります。

フレイルを予防することの意味は、2つあります。

1つはフレイルに陥らないようにすること、もう1つはフレイルが進行するのを防ぐことです。

フレイルサイクルの図

サルコペニアとは、加齢や疾患により筋肉量が減少することで、握力や下肢筋・体幹筋など全身の「筋力低下が起こること」を指します。

または、歩くスピードが遅くなる、杖や手すりが必要になるなど「身体機能の低下が起こること」を指します。

フレイルサイクルを断ち切る、またはフレイルサイクルのスピードを遅くするための介入方法には、

●持病のコントロール
●運動療法
●栄養療法
●感染症の予防

などが挙げられます。

要介護の危険因子を予防する方法は食事(栄養)と運動です。

運動をするためには、元気に動けるように関節を支えるインナーマッスルを強くしておくことが重要になります。

腰痛、肩こり、膝の痛み、股関節の痛み…など、関節の痛みは「関節を支えるインナーマッスル」が筋力低下して身体を動かす「アウターマッスル」にまけると痛みをだしてきます。

痛みを解消するには筋力低下したインナーマッスルを筋力トレーニングで強くすることです。

だからといってやみくもにトレーニングすれば痛みが取れるか?といえばそうはいかないのです。

なぜなら一般的な筋力トレーニングでは弱くなったインナーマッスルを使わずに、使いやすい筋肉をトレーニングすることになるので、弱ったインナーマッスルは強くならないのです。

筋力低下したインナーマッスルを単独でトレーニングしないことには関節の痛みは取れないのです。

当院では筋力低下したインナーマッスルを単独で強くするトレーニングを筋力体操と呼んでいます。

歪んだ身体を痛くない矯正で正しい姿勢に整えて、筋力体操で関節の痛みを取り除いています。

当院では「痛みは動かして治す!」を治療方針として、歪んだ身体を「痛くない矯正」で正しい姿勢に整えて、関節を支える筋力を強くする、「筋力体操」で関節の痛みを改善しています。

ぜひ一度当院の “新しい考え方の整体” を試してみてください。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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